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ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43


P:フライシャー セル指揮 クリーブランド管弦楽団 1956年録音をダウンロード


Andante cantabileだけはとても有名です



この作品は「パガニーニの主題による狂詩曲」となっていますが、実質的には疑いもなくピアノコンチェルトです。
パガニーニのヴァイオリン曲『24の奇想曲』第24番「主題と変奏」の「主題」をネタにして、ラフマニノフらしいロマンティックな世界を繰り広げています。
とりわけ有名なのが、第18変奏のAndante cantabileです。
きっと、「パガニーニの主題による狂詩曲」なんて言われても全然ピントこない人でも、この部分を聞けばピンと来るはずです。テレビのコマーシャルやドラマのBGM、さらにはフィギアスケートの音楽などに、それこそ擦り切れるほどに使い回されています。

ただ、第18変奏なんて言われても、この作品はかなり自由に変奏されていますし、おまけにかんじんの主題が最初に出てこないという変速技を使っていますので、きっとよほど訓練された人でないとどこが18番目の変奏かは聞き当てられないはずです。
でも、大丈夫です。
あのメロディが出てくれば、誰でも思い当たります。

「パガニーニの主題による狂詩曲」なんて知らないよと言う人も、「あのメロディ」が出てくるまで辛抱強く聞き続けてください。

セルには不似合いな作品だと思うのですが・・・

セルと言えばいつでも苦虫をかみつぶしているようなイメージがあります。それだけに、このロマンティックなメロディで有名な作品はどこか不似合いな雰囲気がぬぐいきれません。
確かに、聞いてみるとあまり甘くありません。さらに細部まできっちりと音にしようとしているので、滑らかに流れるロマンティックな音楽にはなっていません。おまけに、鳴らすところはしっかりと鳴らしきってメリハリもしっかりとつけているので、変にゴツゴツした感じが吹っ切れません。
セルという人は、どんな作品を相手にしても交響的に構築しないと気が済まないみたいで、おとなしく伴奏者の地位に座っていられないのでしょう。
その意味では、こんな言い方をするとラフマニノフに失礼かもしれませんが、「牛刀をもって鶏頭を切る」ような演奏と言えばいいのでしょうか。

1934年という古いものですが、ラフマニノフ自身による演奏が残されています。
ストコフスキー指揮 フィラデルフィア管弦楽団 1934年録音
これを聞くかぎりでは、作曲者はこんなイメージは持っていなかったことは間違いありません。

そして、ピアニストのフライシャーの方も実にきまじめです。
さすがに、ベートーベンやモーツァルトのコンチェルトで感じたような、オケの一パートであるかのように溶けこむことはありませんが、それでもこのような作品ならもっと自由奔放に振る舞えるはずなのに、最後まで折り目正しい姿勢を崩そうとしません。

ですから、ラフマニノフらしいロマンティックな甘さを求めたい人には不向きな演奏です。
でも、昨今はスイーツなんかでも甘さ控えめがはやりです。甘さの中にも「上品」さをお求めの方には結構おすすめかもしれません。

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